遺言書セミナー 33 今なぜ遺言書なのか?
最近の法律改正や遺言書保管制度を法務局が主導で行うという流れは、遺言書を積極的に利用していこうという有識者の考えが反映されていると思います。相続手続自体 現状は煩雑なところはありますが、電子申請、マイナンバーカードによる戸籍の収集、AIの利用など楽になっていくだろうとは思います。ただその手続きの前段階で揉めてしまった場合、調停、裁判にかかる費用や時間は、そういった技術では減らすことができません。またその煩わしさから遺産分割協議をしなかったという理由で後々揉めたり、複雑な登記になったりということも有りえます。
遺言書というのは、大きく遺書とは違います。法的な有効性をもった未来へ繋ぐ有効な手段としてご理解いただければと思います。
お金をかけない方法、手間をかけない方法 いろいろありますのでご自身の状況に合わせてご検討いただければと思います。
遺言書セミナー 31 遺言クイズ1
さてここで 気分転換に遺言クイズです。
Q. 遺言書は何回でも作り直すことができる。
できる → 〇 できない → ×
A. 〇 何度でも作り直すことができ、一番新しい
遺言が優先されます。
ただあまりに何回も書き直すと内容によっては先の遺言も有効になってしまうので、最新のものには 先の遺言はすべて撤回するという一文は入れておきましょう。
余談ですが、お正月に親類全員が集まった時に、毎年1回作り変えた遺言書を披露される方もいるそうです。その方は遺言書を、決まった額縁にいれてみんなが見えるところに保管するらしいです。面白いですね。